GABAが多い食品は?効能効果のまとめ

GABAとは

GABA構造式

GABA(ギャバ)はγ-アミノ酪酸(gamma-amino-butyric-acid)の頭文字をとり、GABAと略称で呼ばれています。文字通りアミノ酸の一種であり、脳内などで抑制性の神経伝達物質として作用すると報告されています。

GABAの機能性表示食品に関して931件の届出がされています。機能性表示食品は全体で7920件の届出があるため、GABAは全体の1割を占めており、注目度の高い成分となっています(2024年1月29日調べ)。GABAの機能性表示食品の内訳は、生鮮食品が79件、加工品が479件、サプリメントが373件と様々な食品で表示に用いられています。

GABAの効能効果

機能性表示食品で示されるGABA効能効果は主に

  1. 高めの血圧を低下させる機能
  2. 事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能
  3. 睡眠の質(寝つき、眠りの深さ、すっきりとした目覚め)の向上に役立つ機能
  4. 肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助ける機能

の4つと言われています(機能性表示食品システマティックレビュー参照)。
では、どれくらいのGABAを摂取すれば、効能が示されるのか、1つずつ見ていきましょう。

1. 高めの血圧を低下させる機能

血圧

まず、「高めの血圧を低下させる機能」についてです。
GABAを1日に20 mgの量を摂取すれば、高めの血圧を低下させる効果が期待できます。

生鮮食品の機能性表示食品では、トマトケール大豆もやしなど59件の届出がされています(2024年1月29日調べ)

2. 事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能

ストレス

次に、「事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスを緩和する機能」についてです。
GABAを1日に28 mgの量を摂取すれば、事務的作業に伴う一時的な精神的ストレスの緩和が期待できます。

生鮮食品の機能性表示食品では、トマトバナナえのきだけ等で26件の届出がされています(2024年1月29日調べ)

また、チョコレートでGABAの機能性表示商品があるので、疲れた時におやつがてら食べると、疲れの改善が期待できて効率が良いですね。しかし、食べ過ぎに注意して摂取しましょう。

3. 睡眠の質(寝つき、眠りの深さ、すっきりとした目覚め)の向上に役立つ機能

睡眠

「睡眠の質の向上に役立つ機能」についてです。
GABAを1日に100 mgの量を摂取すれば、 睡眠の質の向上が期待できます。

生鮮食品の機能性表示食品では、トマトメロンで5件の届出がされています(2024年1月29日調べ)

4. 「肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助ける機能」

肌

「肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助ける機能」についてです。
GABAを1日に100 mgの量を摂取すれば、肌の弾力を維持し、肌の健康を守るのを助ける機能が期待できます。

生鮮食品の機能性表示食品では、トマト大豆もやしで8件の届出がされています(2024年1月29日調べ)

GABAが多く含まれている食品

野菜

GABAが多く含まれている食品の例を一覧で紹介します。(農研機構食品研究部門_機能性成分含有量データ参照

トマト缶詰

トマト缶詰(ホール 食塩無添加)には95 mg/100 gのGABAが含まれていると報告があります。この数値はトマト缶詰の1/4の量です(1缶400 gの場合)。

トマト

トマト(ホール 食塩無添加) には57 mg/100 gのGABAが含まれていると報告があります。この数値は、トマト1/2の量です(トマト1個200 gの場合)。

西洋かぼちゃ

西洋かぼちゃ(えびす) には56 mg/100 gのGABAが含まれていると報告があります。この数値は、かぼちゃ1/10の量です(かぼちゃ1個1 kgの場合)。

その他

野菜類の他にも、発芽玄米もGABAが多いと知られています。日頃食べるお米を発芽玄米に変えるだけでGABAを摂取できるのは便利ですね。

また、サプリメントとしてもGABAの機能性表示食品は373件も届出されています(2024年1月29日調べ)。サプリメントも手軽にGABAを摂取できて便利ですね。

注意すること

機能性表示食品は多量摂取により病気が治ったり、より健康が増進するものではありません。また、過剰摂取が健康に害を及ぼす場合もあります。したがって、商品に表示してある情報(一日当たりの摂取目安量、摂取方法など)や商品を販売している会社のサイトに載っている解説などをよく読みましょう。

GABAの分析について

食の安全分析センターではGABAの分析を行っています。

価格:22,000円(税込み)/ 1件体
納期:1~2週間
程度

また、機能性表示届出の際に必要となる分析方法の資料も無料サービスで添付いたします。

分析にご興味のある方は是非ご相談ください。
メール:info@cfsa.or.jp
電話:0985-45-0328

記事の監修

酒井美穂

酒井美穂 技術課長

大阪大学大学院工学博士。

宮崎県食品開発センターでの食品の機能性成分分析や、宮崎県総合農業試験場で食品中の残留農薬分析に長年にわたり従事し、食品の高付加価値化や、食の安全安心に貢献してきた。

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